今日も裏垢で気に入らない奴の悪口をツイートしまくってる皆さんこんにちは。
偉い人曰く、心の醜さは顔面にあらわれるそうで。皆さんは大丈夫ですか、手遅れですか、生まれつきですか。
このブログさあ、記事をアップする度Twitterでお知らせしてるんだけど、見方によっては記事の最初の何文字かが表示されるんだよね。
Twitterではお行儀良くしていようと思ってるのに、全くアレだよね、コレ。ふふ。知らんわ、滅びろ人類。
はい、と言うわけでですね、今日は『呪術廻戦』についてです。『アクタージュ act-age』と並んで2018年の少年ジャンプ大注目漫画ですね。
既にチェックしてる方も多いでしょうし、本誌でもかなりプッシュされてる本作。果たしてジャンプの看板漫画になれるのか。いつも通り適当に書いてきますぞ。
なんか公式で動画とかあってすごい
それではまだ『呪術廻戦』を読んだことのない方の為にざっくりご紹介。そんな人がこの記事読んでるものですかね。どうなんですか。
『呪術廻戦』。2018年14号より、週刊少年ジャンプで連載。作者は芥見下々(あくたみ げげ)先生。本作が(ほぼ)連載デビュー作。既刊3巻。
主人公・虎杖悠仁(いたどり ゆうじ)、高校1年。人間離れした身体能力あり(砲丸投げをピッチャー投げで30mとか)。
ある事件をきっかけに呪術師の世界に深く足を突っ込む事になる。虎杖は呪術師としての訓練を重ね、呪霊たちとの戦いへと身を投じていく。
はっきり言ってよくあるジャンプのバトル漫画です。大きいストーリーの流れはあってないようなもの。気にしない。
それでは、はい、公式サイトはこちらですよ。最近の漫画はタイトル毎に公式サイトがあったりしてすごいよね。

それからちょうどタイムリーだったのだけど、Youtubeに公式の動画がアップされてたりする。まだアニメ化してないんですけどね。
12/5現在、1つしか上がってないんだけど、最終的には全部で3(4?)つになるらしいので、是非検索してみて。
中村悠一だもんなあ。流石大手。流石ジャンプ。金かけるよね。
キャラがいいんですよという話
はい。では『呪術廻戦』の良いところですけども。
この漫画の良い所は、大きく2つ。1つは「キャラクター」もう1つは「伏線」。
まずキャラクターなんですけど、作り方がとても上手いと思うんだ。良いキャラが多い。
主人公の虎杖は、明るく元気な根明キャラ。これは漫画自体が「呪い」とか言うジメっとした暗いやつをメインに据えているので、ほぼ必然の配置だよね。『うしおととら』の潮みたいな。
虎杖については特に言う事ないんだよな。良くもなく悪くもない。こういう漫画の主人公なら、こうなりますよね、っていう感じ。かと言ってすごく退屈、とか、目障り、みたいな事は全然全くない。うん、普通に好き。良いんじゃない。
主人公って、こんな温度が一番だよな、と思いますよ。人気投票3位くらいの感じ。俺は好きですそういう主人公。
で、虎杖の同級生が2人いるんだけど、こいつらはちょっと微妙。
伏黒(ふしぐろ)ってのが、きっとライバルキャラ的なポジションなんだろうけど、テンプレっぽいというか何というか。今のところあまり良い所がないんだよね。今のところは。
釘崎は同級生の紅一点だけど、全然ヒロイン感はない。そもそもあまり可愛くない。俺は好きだけどね。藁人形常備してるトコとか。
この2人、特に伏黒はこれからに期待という感じですかね。物語が横に広がっていったら、面白いキャラになってくと思う。
で、本作最高によくできましたキャラが、虎杖たちの担任、五条悟。動画の人。目隠しマン。
主人公を差し置いて声優つけられちゃってるしね。なんなの。
こいつってば、最強呪術師という設定、生徒思い、人を食ったような性格、目隠しを外すと超イケメンっと、まあ人気が出そうな要素てんこ盛りなわけですよ。
芥見先生は、セリフ回しになかなか良い味だす作家さんなんだけど、その力の8割くらいが五条に注がれてると思う。
まあ「最近の売れてる男性向け漫画」は大体好き、読める、という人なら十中八九ファンになる感じのキャラすね。男女問わず。
ライバルキャラの伏黒がいまいちピンと来なかった所に、この五条先生がいてくれた事で、『呪術廻戦』初期の人気が支えられた感はあると思う、くらい。
そして敵キャラが魅力的でなくては、バトル漫画は絶対ダメなんだけども、その辺も大丈夫。
とりあえずこの漏瑚(じょうご)って呪霊が最高。人間の大地(火山?)に対する恐れから生まれた呪霊、とかいうなんかやばそうな奴なんだけど。
なんだけども、漏瑚の魅力は何と言ってもやられっぷりです。超エモいの。
呪術廻戦 2巻 芥見下々 集英社 より引用
この頭富士山の一つ目さんが漏瑚なんだけど。なんか蒸気?やら耳栓やら飛び出ちゃってるし、怒り顔がめちゃ可愛い。あと右下のコマ、お口がソーキュート。
「人間の大地に対する恐れから生まれた」という何とも荘厳な設定があるのにこの扱い。激昂してる効果音が「ポッポ」だもの。かろうじて虎杖がビビってくれて良かったよ。
結局この後、五条先生のゴールドエクスペリエンスレクイエムで「終わりのないのが終わり」状態にされて瞬殺。本作における重要な要素「領域展開」の解説の為に犠牲になりました。おつかれさま。
あっという間にボロボロにやられて、首だけになっちゃう漏瑚ちゃんですけど、本誌では普通に復活してましたね。再登場してまたボッコンボッコンにやられるのが楽しみです。2コマくらいで祓われないかな。漏瑚ちゃん大好き。
あとは七海さんの事も忘れてはいけない。ポッと出の脱サラ呪術師。「枕元の抜け毛が増える」事を「小さな絶望」とか言っちゃう、ちょっと俺はわかり合えないかもしれない人。小さくないよ、小さくない。おおごと。
虎杖を監督するような形で一緒に任務にあたるんだけど、まあ噛み合わない。テンション高め根明の虎杖とは真逆。
基本、呪術師って根暗な奴が多いみたいだよ。そりゃそうだよね。呪術師だもの。ちょっとキモいものね。
で、七海は本作に今までいそうでいなかった「ちゃんとした大人」枠。常識人というか。
五条先生も虎杖たちの事をとても気にかけているのだけど、全然常識人ではないので、七海のような大人キャラは欲しいところです。
本作の主軸ワードは「呪い」。後述するけど、これって結構エグいやつじゃないすか。虎杖の置かれてる状況もかなりハードだし。そういう作品なので、こういう「ちゃんとした大人」が出てきてくれると、安心するんだよね。
特に、七海が出てきたエピソードは「人が人を呪う」という、なかなかしんどい話だったので尚更。こういった「必要な場面に必要なキャラ」をきちんと配置できる嗅覚は、素晴らしいですね。
あと他にも、パンダだけどパンダじゃないパンダ先輩とか、身長(タッパ)と尻(ケツ)がデカイ女がタイプの東堂先輩とかね。良いキャラがどんどん出てくる。
乙骨っていう最高キャラが約束されたジョーカーも、まだ控えてるし。
乙骨については、先日発売された0巻を参照の事。上記の公式サイトで試し読みもできるよ。
結構いろんな伏線というかなんかアレよ。あるよね
ちょっとここからは、全巻読んでる人向けの話になりそうなんだけども。
『呪術廻戦』は結構いろんな所に、わかりやすく伏線を張ってくれているので、続きが気になっちゃうんだ。という話です。
まずそもそも、主人公の虎杖がわけわからん。
砲丸投げをピッチャー投げで30m。4階建ての校舎に跳び蹴りで侵入。まあ人間じゃないよな。刃牙の世界の人だよきっと。
そして「なぜ宿儺の指を飲んでも大丈夫なのか」具体的な説明一切なし。「器だからな!」で作中の人物は納得してる風だけど、絶対何かある。
で、伏線というのが、虎杖の祖父が死ぬ直前のシーン。
おじいちゃん、折角「最期に言っておく事がある、オマエの両親のことだが」って言ってくれてんのに虎杖は間髪入れず「いいよ興味ねーから」と、ばっさり。
絶対!両親!なにかあるよね!ジャンプ漫画の鉄板パターンだよな。主人公両親の謎。
そして伏黒。ライバルキャラでクール系、人気が出てもおかしくないのに、全部五条先生に持ってかれてる不遇の人。
こいつ何が可哀相かって、作中で1回も本気出させてもらってないんだよな。
宿儺と対峙した時「命を燃やすのはこれからだったわけだ。魅せてみろ!!伏黒恵!!」なんて、宿儺もノリノリ。伏黒も「布瑠部由良由良、八握の–」つって奥の手出そうとしてんのに、虎杖が帰ってきちゃって台無し。使わせてやれよ、八握剣(多分)。この辺、気になる人は「十種神宝」でググってどうぞ。
あと東堂先輩に絡まれた時も散々ボコボコにされて、いよいよ「やってやるよ」って本気になったのに、おにぎり先輩達がね、仲裁に入って下さってね。もうフラストレーション溜まりっぱなしでしょう。青少年にここまで寸止め喰らわせるのは、アレですか、芥見先生の性癖ですか。
そんなムッツリ伏黒ですが、宿儺からは一目置かれていて、「近い内面白いモノ(伏黒の事)が見れるぞ」とか「唯一の好奇はただ一人(伏黒きゅん大好き)」とか言われてる。
はっきり言ってここまで全く良いトコなしの伏黒なのに、「呪いの王」たる宿儺にここまで買われてるってのは、何かあるんでしょうね。
と言う感じで、本当はすごい伏黒君の本気に乞うご期待、という伏線。
他にも、虎杖復活時の宿儺との契約って何の意味があるの?とか「獄門疆」って何、五条先生封印ってどういう事?とか。
0巻の『呪術廻戦 東京都立呪術高等専門学校』と本作は完全に地続きなの?とかね。
微妙に食い違ってる所ありそうだけどな。去年の交流会は里香ちゃんの解呪前、とか、そもそも本編で夏油が生きてる(多分)、とか。まあ、矛盾と言う程のものでもないか。
でもジャンプ48号の扉絵で、乙骨とミゲルが一緒にいるのは、何なんだろうな。
0巻巻末で「(五条を長時間足止めしたから、敵側の)MVP。そしてこれをキッカケに今後苦労をすることに」って描いてあるから、きっと五条先生にこき使われているのだろうけど。ちょいちょいそういう小ネタも仕込まれてるので、0巻はやっぱりオススメ。買おう。読もう。
そんな感じでですね、主に主人公周りで結構明かされていない謎があるね、という話でした。
よくある「ファンによる深読みしすぎの伏線もどき」ではなく、「これ後で回収するからお楽しみにね」って類の、正しい伏線だと思うのでね。いや本当、楽しみにしてます。
最後にちょっと『呪術廻戦』どうなの?という話
大体絶賛する空気で書いたつもり。マジで好きだし、毎週楽しみなんだけども。
ちょっと思うところもあるなあ、という事を、止せばいいのに書きますよ俺は。
とりあえずもう何はともあれ、画力早く上がってくれ、ってやつね。
バトル漫画だし、構図とか動きとかかなり格好良くて良い感じなのに、いかんせん絵がな。
0巻や読切時は、もう少し綺麗で読みやすい絵だったと思うんだ。だし、気合の入った1枚絵は格好良いやつ描くよね。みんな大好きこれとか。
呪術廻戦 2巻 芥見下々 集英社 より引用
この五条悟、手が完全に冨樫義博先生だな。まあいいや。クソイケメン。
まあ、あれよ。普段の絵の荒れ方まで冨樫先生に寄せなくてもいいと思うんだ。
とにかくこれだけ素敵な絵を描ける人なので、期待しちゃうんだよ。がんばってほしい。と言うか、大体連載続いてけば、心配しなくても上手くなってくよね。若いし。
絵の事はきっと大丈夫だろ、とは思うのだけど、もっとそもそも、漫画として。
「呪い」って少年漫画で扱うにはどうなの。という話。
もう本当、かなりの「そもそも」なんだけども。
確かにそういう、人の悪意みたいなものをテーマにする少年漫画も、珍しくないとは思う。けども、「呪い」ってなんていうか、凄く根源的というかね。悪意として純粋すぎるというか。
「呪」って文字が持ってるネガティブさが、かなりキツイんだよな。
『呪術廻戦』は「呪い」のそういうドス暗い所は一旦見ない事にして、「呪術」というエッセンスの、漫画的に面白い所だけを抽出しようとしてる節がある。この漫画に於ける「呪い」ってのは、『HUNTER×HUNTER』の「念」とか『BLEACH』の「虚」に近いよな。
それは、少年漫画とくに少年ジャンプとしては、かなりアリなチューニングだとは思う。
「呪い」の本質的なトコを避けて進むというかね。常にフィルター1枚通してる感じで。3巻までで「人が人を憎んで恨んで呪いました」って話があまりない事からもわかる。
そんな中で、真人と順平のエピソードだけは、かなり真に迫った「呪い」の話だったと思う。故に、エグい。辛い。
とは言えあの話にも、フィルターがかかってる感はやっぱり否めない。根源が純然たる人間じゃなく、人間に対する恐れから生まれた呪霊、だったからなあ。
果たして、これからの『呪術廻戦』はどんな風に舵を切っていくのか。「呪い」という現象にだけフォーカスしていくのか、「呪う」という人間の悪意を描くのか。
多分これまで通り、前者よりの調整をしていくのだろうけどね。ただ「呪い」という忌避されるようなものを敢えて扱うのだから、できる限り深い所まで行って欲しいなとは思う。そしてそれは、少年漫画の範疇でどこまで(楽しく読める範囲で)潜れるものなのかっていうね。
「呪い」というキツめのワードを、ギミックとして扱う事で軽めのチューニングにするのは良い。でも折角だから、ちゃんとその本質に向き合った話をやってみてもいいのでは。ただし少年ジャンプの看板漫画候補として。
という事が言いたかったのでした。
色々なところで言われているし、芥見先生ご本人もコメントしてらしたけど、『呪術廻戦』は結構これまでの王道ジャンプ漫画をオマージュしてるんだよ。『BLEACH』『HUNTER×HUNTER』『NARUTO』辺りね。
ただキャラクター造形にかなりオリジナリティある人だし、設定などを細かく作り込める作家さんだから、ただのパクリ漫画には全然なってない。充分王道漫画として、ジャンプの看板候補になれると思う。輪郭だけ見れば。
めちゃくちゃ面白い漫画描ける人なんだけど「呪い」ってのが枷になったら、勿体ないなと思ったのでした。
はい。そんな感じで、『呪術廻戦』、これからどんどん面白くなる作品だと思うのでね。注目していきましょうね、というまとめ。
以上です。ありがとうございました。
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